2009年12月の記事一覧

2009年11月 2010年1月

今年も最後の日になりました。

年が明けると、あと六十数日で、営業開始満15年を迎えます。

決して爆発的に売れているわけではなく、またバカ売れするような商品を扱っているわけではありません。『少量・多品種・長寿命』な照明器具を売っていて、これだけの期間続けてこられたのは、本当に本当に皆様ご支援のおかげです。

ありがとうございます。今年もお世話になりました。

そして、来年もどうぞよろしくお願い致します。

 

なんとか無事に今年終了です。

日本中の皆様がクラシックでアンティークな照明器具を好まれるとは思っていませんが、そんななかコンコルディアの照明器具を好きで選んでいただけるお客様にせいいっぱいの対応をさせていただきました。

そんなこんなの2009年、コンコルディア照明にとっての一大ニュースというと。

不況がコンコルディア照明の売り上げにあたえた影響じたいよりも、海外の供給元がいくつか生産を中止・休止したのにはちょっと驚きました、というよりもショックを受けました。なかでも、次の外灯には・・・

http://www.christopher-wray.co.jp/exterior/ep05/ew163su.htm

ほんとにきれいな姿と仕上げですから。

ザンネン・・・

はやくこれに代わるものをと思ってはいるのですが、なかなかここまで良いものがまだ見つかりません。もともとのデザインはおそらくイギリスで、もちろん製作もイギリスだったでしょうが、戦後しばらくしてからイタリアでの製造にかわったものと思われます。

でも、そのイタリアでも止めてしまったのは、ここ数年のモダン・シンプル志向が影響し、そして昨年からの大不況がとどめをさしたのがその理由でしょうね。

ほんとにザンネン。

 

 

今日は仕事納め。

といっても明日はお掃除で出社ですから、営業が終わり、というだけなのですが、それでも今日が終わるともう気分はすっかりお休みモードですね。

テーブルランプを新築祝いに贈りたいというお客様とお話をしました。結構迷われたあと、次の商品をお選びになりました。

http://www.christopher-wray.co.jp/tablelamp/tp01/tb118411sat.htm

ちなみに、迷ったもうひとつの照明は

http://www.christopher-wray.co.jp/tablelamp/tp01/tb118z572tif.htm

でした。

結局選ばれた理由は、「使う本人の好みがわからないので、ティファニーグラス系はもしかしてまったく好みから外れる可能性がある」ということでした。たしかに、ティファニーのものは10年くらい前におそろしいほど流行りましたが、現在では、特に好きでもない人にとっては結構主張が強いので、かえってあっさりした印象の方がいいのかもしれませんね。

わたしもその考えに同意しました。

もっとも、このご購入いただいた照明器具もかなり高級感がありますから、贈って失望させる心配はまったくないと思います。

思えばたしかに、この明治という時代は恐ろしいほどのスピードで世の中が変化したのだろうと思います。

明治維新1868年までは、江戸時代ですから、頭にはちょんまげ、腰には刀、そしてろうそくか灯火で照明をとっていました。灯油ランプも入ってきてはいたでしょうが、もちろん一般市民のものではありません。

それが1879年にエジソンが電気照明を発明してから照明の世界は変わります。といっても、ご存知のとおりエジソンは最初に日本の竹をつかってフィラメントを作ったわけで、それが汎用性のある、耐用性のあるフィラメントとなり、商売に値するものになり、またさらに世界に広がるには相当の時間がかかったと思います。

思えば、この時代を背景とした映画やドラマはなかなかありませんでした。

時代劇に続くのは、江戸末期から明治維新のもの、そのあとは昭和初期からの大戦前後を描いたものが多いのではないでしょうか。ですから、照明器具のことに関してなにも疑問をもつことがありませんでした。

そういう意味では、この『坂の上の雲』、ほんとに注目です。

 

もうひとつの照明、ビリヤード台の上に下がっている緑の布をかぶった下向きの照明ですが、正直言ってこちらはこの時代に合ったものかどうかの判断はできません。

ただ、私の印象だけで申し上げるならば、エジソンの電気照明の発明から15年後ということから見ると、デザイン的にも少し早すぎるのではと思います。まだまだこの時代、それもアメリカ・ヨーロッパから遠く離れた日本、それも広島での出来事(いくら海軍の本拠地とはいっても)であれば、まだ灯油ランプが主流であったのではないか、と想像されるからです。

あるいは、すでに電気の照明器具が入っていたとしても、布のシェードは一番最初は灯油ランプにガラスのホヤをかぶせたうえで、その光を遮断するために使用されしたから、デザイン的には電球が下から上に向いていて、それに被さるかたちで布シェードが乗っかっている、というのが当時の姿だったのではないかと予想します。

最近、わけあって、今話題のNHKドラマ『坂の上の雲』をくわしく観ています。

なぜかというと、ドラマの時代すなわち、日清戦争から日露戦争というのは、照明器具の歴史からみても結構興味深い時代だからです。

かなり大雑把に年代を並べると、1880年にエディソンが電球を発明、1895年日清戦争、そして1905年に日露戦争、ということになります。

12月20日の放送では日清戦争が開始されました。つまり、1895年の前後なのですが、そこで出てきた照明器具は、まずキラキラのクリスタルシャンデリアと、ビリヤード用の下向き布シェードを使った照明。

最初のキラキラクリスタルは、ちょっとクエスチョン。だって、全部がガラスかクリスタルでできたシャンデリアは、その時代には無理です。クリスタルが下がっていたシャンデリアは山ほど使われていたけど、アームはかならず真鍮等の金物であったはずです。アームまでがガラスでできたシャンデリアはもっと時代が下ってからでしょう。

残念!

あるアンティークショップさんから、どうしても、ということで相談を受けました。

アンティーク照明のシャンデリアがあるのだけれど、ロウソクの形のソケット部分が古くて使えないので、新しいものと取り替えたい、とのご要望です。

以前から、古い照明器具にはあまり手を出さないようにしよう、と思っていたのですが、それは電線などが古くなっているものを下手にさわると、収拾がつかなくなることが多い、というのがその理由でした。それに対して、今回はそのソケット部分だけをこちらで用意すれば良いというお話でしたので、乗ったのですが・・・

でもやはり難しいものです。

なぜかと言うと、そのソケット部分を固定するのが難しいのです。とくに古いものは、現代ものと共有できる部品がないため、けっこう無理をしないと(はんだとか、接着とか)、もとの本体とソケットを接続・固定できないのです。

まあ、今回は数が限定されていたので、その部品を探し出しておつけします。なんとか上手くいくと良いのですが。

コンビニで店内照明を従来の蛍光灯からLED照明に変える動きが活発のようです。

でも、その導入にはひとつ工夫が必要だということを聞きました。それは、LED照明の光の方向に原因があります。

蛍光灯照明器具が満遍なく対象物を照らすのに対して、LED照明器具は直線的に光を発する傾向があります。そうすると、商品棚の位置によって、光の当たり方にムラが出ることが多いのです。

結局、ムラをなくそうとして、その分多めにLED照明を設置しなければならない、そして結果として蛍光灯の環境をLEDで再現しようとすると、電気使用量が増えてしまうのです。

セブンイレブンでは、社内の実験から、店内照明をLEDにすると、消費電力が15%増える、という言っているらしいです。

(参考 : 日経ビジネス 2009年4月6日号)

 

今週あたまを悩ませ続けたのが、某美術館の改装にかかわる照明器具の選定および修繕です。

この美術館は築70-80年らしくいったん閉鎖をして、この秋に近代的な別棟にて新美術館としてスタートしました。

で、この古い建物を引き続き記念館として存続させるための作業が始まったというわけです。これまでは美術館でしたから、最初に使われていた照明器具はかなり暗いものでしたが、そんなことはおかまいなしで、ピンスポットを当てながら、あるいは展示ケースを照らしながら展示品を見せていました。

今回、そのスポットライトと展示ケースをはずし、一部食堂としても使いたい、とのことですから、明るさの問題がクローズアップされています。とるべき道は大きく3通り。

1.クラシックな照明器具で、雰囲気の合うもので、かつ明るさが確保できるものを選ぶ。

2.現在の照明器具をそのまま使って、電球を明るいものに入れ替える、あるいは蛍光灯に入れ替える。

3.現在の照明器具をまったくさわらないで、スポットライトなど、補助の照明を入れる。

ということだろうと考えますが、まずこのお屋敷は某氏旧邸宅であり今回その記念館に改装するという趣旨からすると、まず3ははずれ、できれば2で行きたいというのが関係筋の意向でしょう。

なかなか素晴らしい照明器具、なかでもシャンデリアが使われていますから、その方向で進められればとは思っているのですが・・・

 

daihoin.JPG京都は妙心寺の塔頭で、大法院のお庭です。

座敷でお抹茶まで戴きながら、ゆったりと紅葉のお庭を眺めます。いつまでたっても話が尽きません。京都じゅうもみじの観光客でごった返したこの日、私たちはこんな静かな時間をすごしました。なかなか良いものでしょ?

さて、お話したかったのはそんなことではありません。写真をご覧下さい。カメラではなかなかその良さは表現できませんが、この書院窓ごしの楓とその下のドウダンツツジのなんと綺麗だったことか。額縁状に切り取られた風景は最高ですね。

ところで、この良さを演出しているのは何だと思いますか? それは、手前に明かりが無いことです。これまでも、このブログで何回かお話した光の効果ですが、簡単に言うと、それは「灯りを消す」「不要な灯りをつけない」「暗い場所があって、はじめて照明が生かされる」ということでもあるのです。

家中に照明器具を並べ立てるだけではない。・・・言葉では簡単ですが、じつは少し勇気のいることでもあります。

2009年11月 2010年1月