2011年6月の記事一覧
←2011年5月 2011年7月→照明器具の修理、それも私どもで販売したものではなく、お客様が大切に使ってこられた器具を修理するチャンスがときどきありました。
ところが、今回は私どもで販売した照明器具の修理依頼です。
3月11日の地震により、ランタンのガラス部分が壊れた。ガラス部分のみを交換できないか、とのことでした。いろいろと探しましたが、そのランタンがすでに生産中止になったものですから、どうしてもガラスのみの調達ができません。似たようなものも探したのですが、どうもうまくいかないようで、お客様にお詫びとともにそのむねをお伝えしたのです。
そして数週間。
そのお客様、山梨県のN様から封書が届きました。中にはそのランタンの写真が入っていましたが、それはなんとみごとに修繕されたランタンのガラスです。ばらばらになったガラスの破片部分が見事に『金繕い』によって継ぎ合わされています。これは昔から伝わる陶器修復の手立てですが、これをガラスに応用なさったというわけです。
もともとガラス以外の金属部分は真鍮を使っているために、修繕の金とその金具の真鍮とが実によくマッチしていて、もしかして最初から飾りでこの金繕いが使われているのでは、と間違って思ってしまうほどです。
本当にありがたいことだと思います。そしてすばらしいことだと思います。お客様のてもとでこんなに私どもの照明がかわいがって頂いているのです。
これでN様にとってはこの照明がこの世にただ一つのものになったわけで、私も経験ありますが、そのときの喜びは何ものにも代え難いものです。
もちろん、地震が不可抗力とはいえガラスが割れたことじたいは本当に残念で、しかもそれがたまたま今は代替品が入手できないという不幸が重なったことは申しわけなくて仕方が無いのですが、それを勝手に横におかせていただき、今回のことは実にしあわせな出来事でした。
Nさんご夫妻、このたびは本当にありがとうございました。
「照明と節電」という話題でお話をしてきましたが、途中で私は気づきました。
『節電』と『省エネ』という2つの言葉がごっちゃになっていないか?!
7月末から8月はじめにピークを迎える電力消費にたいして発電能力が不足するので節電をしましょう、それも、特に一日のうちの昼過ぎに通常であれば6000万キロワットまで予測される消費量を最大供給量以下に抑えなくてはなりません。
だから、数日かけてお話したような節電が必要になります。(あくまでも『家庭』の電力だけを申しましたので、お間違いのないように。オフィスや商業施設、工場等は全然別の項目でがんばってもらわなくてはなりません。)
例えば、夜にはご家庭で照明をつけます。昼間と違い、家庭の消費電力のかなりの部分を占めます。でも、たとえば、(そんなことあってはいけないのですが)照明をいつもどおりにつけて生活をしたとして、またエアコンをいつもどおりの温度設定で使ったとして、それでももう6000万KWには遠く及ばないわけで、通常の東京電力の供給能力からすると余裕でまかなえるわけです。
もう一度言いますが、とにかく昼過ぎのピーク時を何とかすれば良いのです。それを何とかするために『節電』するのです。
昨年夏の一番ピークの約6000万KWの消費にたいして、ことしの供給能力は約5380万KWと予測されています。だから、少し余裕を持って最大時の消費電力を5100万KWにして欲しい(つまり、15%減)のです。
これが『節電』です。
家庭の照明器具は『節電』の対象にはならないのです。昼間は基本的に家庭では消しているのですから。もちろん、オフィス、商業施設その他の各施設、工場などは別です。節電対象です。パチンコ店やコンビニの照明ももちろん節電対象なのです。
そこのところの区別はしなければなりません。
では、家庭の照明についてはなにもしなくて良いのか?
そうではありません。『省エネ』という観点からは絶対に必要なことです。無駄に火力発電所を稼動させる必要もないわけで、化石燃料の枯渇のこと、原発の危険性などなど、どう考えても日本全体の電力消費を低くしていくことは必須の課題です。
ということで、長くなりましたが、照明器具屋さんとしても、これからの省エネ化に対応して仕事をしていこうと改めて考えているしだいです。
ちなみに、昨日6月20日の供給能力は 約4580万KWでした。7月末までには5380万KWに引き上げると東電は言っていますが、大丈夫なのでしょうか?
そのほかに工夫する価値があるのが「冷蔵庫」です。ピーク時の消費量の23%を占めると言われているのですから、少しのことが大きな結果を生みます。
そこで、もう一度 財団法人 省エネルギーセンター から。
冷蔵庫の設定をチェックして、『強』になっていたら、それを『中』に変えましょう。それで、11%の節電効果あり、とのこと。全過程が『強』ではないと思うので、単純に23%に掛けるわけには参りませんが、それでも一定の効果は期待できます。
さらに、お互い耳の痛い話ではありますが、例の「詰め込みすぎ」を解消しなければなりません。最高で約10%の節電効果があるとのことですよ。
なにせ、もともと全体の23%を占める冷蔵庫ですから、少しの努力、ちょっとした工夫で、数パーセント下げることは容易にできそうです。
さて、では本丸のエアコンについてはどうするか?
みなさん、室温設定は普段どうされていますか? 冷えたのが好きな方っておられますよね。26℃になっているエアコンスイッチをみただけで、部屋に落ち着くまえに23度にしてしまうような人。外から帰ってくるとどんな設定温度でも足りない、もっと低くなくては、と思うみたいです。まあ、でも平均的には26℃前後が多いのでしょうか。
で、それを28度にしよう、というわけです。この28度はもう数年前から言われていることで、地球温暖化防止のために皆さんもすでに聞かれていると思います。
2度上げますと、それだけで20%の削減効果があると言われています。最近のエアコンは昔のものにくらべて省エネにできていますからホントかなという部分はありますが、財団法人 省エネルギーセンターはそう言っています。ということは、それだけで全体の10.6%が削減できることになります。
やりました!!
照明を全部消して、エアコンの設定温度を28度にすれば目標の15%は計算上できることになります!!
もう安心です。でも、ついでに他にも削減できないか見てみましょう。
エアコンと冷蔵庫で、真夏の昼間の電気の75%以上を使っていて、工場や事務所も合わせて、その時間の消費電力総量を15%減らさなければならないわけですから、とにかく家庭においてはその2つを徹底的に抑えなければなりません。
そのまえに、先ずは照明器具のことです。これはコンコルディア照明としてはまず申し上げなければなりません。
とにかく、『消す』ことです。雨や曇りなら気温が上がりきらないので、でも逆に家の中は暗くなるかもしれませんからつけても仕方ないですが、「天気のいい日は全部消しましょう!」
コンコルディア照明の照明器具をご購入いただいたお客様も、まず昼間は消しましょう。
マンションなど、窓の無いトイレは仕方ないです。窓のないマンションの玄関もしょうがないです。他にもどうしても、という場所はあるかもしれませんが、それらを除いて、とにかく消しましょう。LEDにするより前に、『消します』。
エッ!??
と思いました? なぜかって?
つまり、この夏の節電の切り札のように言われているLED電球がありますよね。もし東京電力管内の全家庭の照明器具がLEDに切り替わったとしても、全体の5%に影響を及ぼすだけですから、たとえば消費電力が5分の1に減ったとしても、全体からみると4%の削減、ということなのです。
テレビコマーシャルをはじめ、日本中が「LEDがこの夏の電力不足を救ってくれる」ような印象を与えていますが、これは実はウソ、ということなのですね。たしかに、夜の節電には大いに貢献するのでしょうが、でもそれはとっくに電力消費のピークを過ぎたあとの話です。
問題は昼過ぎの、暑い暑い1時、2時、3時のピーク時のこと。そこの主役は何と言っても『エアコン』なわけで、準主役が冷蔵庫ですよね。ここをなんとかしなければならないのです。
東京電力管内では7月から会社も工場も家庭も15%の節電をしましょう、ということになりました。と言いつつ、私ども関西電力の管内でもどうやら同じことになりそうで、コンコルディア照明も例外ではありません。
ということで、実際に節電を始めるわけですが、どうせなら照明器具を販売する立場から、『照明器具』の節電とそれが全体の節電に及ぼす影響力、また会社としてそれ以外の節電にどう取り組むべきか、を一緒に考えたいと思います。
第一回は、家庭の電力消費はもともとどんな構成・内訳になっているのか。
本日のネタはすべて「資源エネルギー庁」です。
夏期の1日の電力消費 - 一番消費量が多くなる夏の日中(14時頃)ですが、
エアコン 53% / 冷蔵庫 23% / テレビ 5% / 照明 5% / その他
となっています。
一年を通しての、24時間の消費電力をすべて足した上での内訳とは、実は大きく異なります。
以前にもこの欄でお話したことがあったのですが、それを引っ張り出してきますと、
エアコン 25% / 照明 16% / 冷蔵庫 16% / テレビ 10% / 電気カーペット 4.4% / 温水洗浄便座 4.1% / その他
となります。
また、いわゆる待機電力が約7%となっています。
昨日のニュースで、5月に入ってからのLED電球の販売個数(額ではなく)が白熱電球の販売個数を上回ったと言っていました。いよいよ本格的にLEDの時代ですね~。
でも比較が簡単ではないので数字を作りにくいのでしょうが、蛍光灯はどうなのでしょうか。エネルギー消費量からいうと、白熱灯を10としたときに、同じ明るさならば蛍光灯は3、LEDは2~1 ですから、蛍光灯でも十分な省エネ効果があるのですが、とにかく話題性のおかげで完全に隅に追いやられた感じなのが少し残念です。
と言いますのは、前にも言ったのですが、LEDはまだまだ発展途上なので、これからもまだ良くなる可能性が高いと思います。今の状態では、まだ十分な明るさが取れないことが多いし、形状的なことと光の出かたに問題があるために器具によってはかえって変な光になってしまいます。
それに比べて、蛍光灯はかなりの進化をとげてきており、中には見た目が白熱電球と寸分たがわぬものまで出てきています。
ですから、あとは値段ですね。蛍光灯が一個だいたい1,000円を切るレベルまできていますので、もしもLEDが2,000円以下だとほぼ感覚的には同レベルのコストということでしょうか。(LEDは10年もつ、と言われていますが、まだまだ先の話で、それをまるごと信用するのもどうかと思いますので、その耐久性についてはちょっと横においておきましょう。)
で、同レベルのコストであれば、わたしは現時点ではかならず蛍光灯を選びますね。価格が1,000円に近づき、光が360度出るようになれば、こんどは完全にLEDの天下、ということでしょう。
コンコルディア照明の器具にはもちろん蛍光灯やLED電球を入れていただけます。光のかんじがどんな風かは、どうぞレポートしたものがありますので、そちらをご覧ください。
http://www.christopher-wray.co.jp/report/denkyuhikaku.htm
もちろん今のLEDでも使っていただけますが、本当に、本当に早く、もっと良いものが出来るのを待っています。
また、LED一辺倒ではなく、つなぎとして蛍光灯に切り替える、というのも戦略的には間違ってない、と個人的には考えています。

